10のサステナビリティプログラム

2021年12⽉に策定したマテリアリティでは、「⼈権の尊重」「保安安全」「企業倫理」の3つを企業存⽴の前提条件とし、24の重要課題を特定しました。特定した重要課題に対して、2022年4⽉から4ヵ年の中期経営計画「NS Vision 2026」では、当社グループ全体で取り組む8つのサステナビリティプログラムを策定しました。2027年3⽉期からの中期経営計画「Next Innovation 2030」では、前中期経営計画 の8つのプログラムを発展させ、新たに社員エンゲージメント、サステナブルビジネスにかかわる取り組みを追加しました。

サステナビリティプログラム⼀覧

E
  • 当社グループのGHG排出量の削減
  • 環境貢献製商品‧サービスを通じた顧客のGHG排出量の削減
  • 環境‧社会課題解決型ビジネスの拡⼤
  • ⽔資源の有効活⽤‧⽔リスクの低減
  • 産業廃棄物の削減‧資源の有効利⽤
S
  • 保安‧安全の徹底
  • 品質‧信頼性の向上
  • 多様な⼈財の確保‧育成
  • 社員のWell-being‧エンゲージメントの向上
G
  • コンプライアンス推進活動の強化

マテリアリティとの関係性

マテリアリティとの関係性

Carbon Neutral ProgramⅠ当社グループのGHG排出量の削減

技術的ブレークスルーで2050年カーボンニュートラルをめざす

前中期経営計画「NS Vision 2026」の基本的な枠組みを継続し、当社グループのGHG排出量(Scope+2)の削減に取り組みます。⾜元のGHG(Greenhouse gas:温室効果ガス)排出状況、電⼒排出係数の⾒通しなどを踏まえ、新たに2036年3⽉期の⽬標を設定しました。
2050年カーボンニュートラルをめざすとともに、GHG排出量を、2019年3⽉期⽐で2031年3⽉期に9%、2036年3⽉期に21%の削減に取り組みます。

主な取り組み

  • 省エネのさらなる推進・エネルギー利⽤効率の向上
  • 再⽣可能エネルギーの利⽤促進と電⼒のグリーン化
  • CO2回収とカーボンオフセット
KPI

GHG(Greenhouse gas:温室効果ガス)排出量削減目標

2031年3月期:9%削減(2019年3月期比) (参考)32%削減*

2036年3⽉期:21%削減(2019年3⽉期⽐)(参考)42%削減*

本試算は、前中期経営計画との⽐較可能性確保のため、同⼀の前提条件(以下①、②)で⽴案したGHG排出量の削減量となります。
①前中期経営計画の実⾏期間中に、ジョイントオペレーションへ変更となった関係会社を包含
②アジアでの⼤型⽔素事業を除外

Carbon Neutral Program Ⅱ環境貢献製商品・サービスを通じたお客様のGHG排出量の削減

環境貢献製商品・サービスを通じて、お客様のGHG排出量の削減に貢献

当社グループでは、当社の製商品‧サービスを通じて、お客様におけるGHG排出量の削減に貢献しています。GHG削減貢献量の⽬標として は、2025年3⽉期⽐で、2030年3⽉期にGHG削減貢献量(カテゴリ1)を30%増やすこととしています。カテゴリについては以下をご参照ください。

2つのカテゴリに区分して集計‧管理
  • カテゴリ1:WBCSD*参照の算定⽅法に基づくGHG削減貢献量(第三者保証取得)
  • カテゴリ2:カテゴリ1を除く従前の算定⽅法に基づくGHG削減貢献量

*WBCSD:World Business Council f or Sustainable Development(持続可能な開発のための世界経済⼈会議)

KPI

GHG削減貢献量(カテゴリ1)

2030年3⽉期:30%増(2025年3⽉期⽐)

Sustainable Business Program環境‧社会課題解決型ビジネスの拡⼤

環境‧社会課題解決型ビジネスの拡⼤

⽣活に⽋かせないレジリエント市場*などにおいて、当社製商品‧サービスを通じて環境・社会課題の解決に貢献していく「Sustainable Business」に関する新たな⽬標を設定しました。

*外部の混乱や不確実性に対して迅速に適応し、回復しながら持続的な成⻑や投資を続けられる市場(⾷品‧飲料‧医療など)を指します。

主なレジリエント市場と当社製商品‧サービスの⽤途

①⾷品及び飲料

  • ガス制御や冷凍保存での⾷品廃棄量の削減、賞味期限の延⻑
  • 酸素ガスなどによる養殖事業へのサポートを通じて⽔産資源の保全に貢献

②医療‧ヘルスケア

  • 病院から在宅医療など多様なニーズに応える製品‧サービスを提供
  • がんやアルツハイマー診断のためのPET検査診断薬の出発原料となるWater-18Oを提供

③ライフスタイル

  • 使い捨て容器削減や保冷‧保温効果による省エネにつながる、サーモス製品を展開
KPI

Sustainable Business売上⾼

2030年3⽉期:30%増(2025年3⽉期⽐)

Sustainable Water Program⽔資源の有効活⽤‧⽔リスクの低減

⽔資源の有効活⽤‧⽔リスクの低減

⽔利⽤の効率化の推進および⽔リスクに強い事業体制の構築をめざし、 2025年3⽉期⽐で、 2030年3⽉期に取⽔量原単位((取⽔量:千m3/売上高))10%の削減に向けて取り組みを推進します。

⾏動計画

Aqueduct(ベースラインの⽔ストレス)のExtremely Highリスク地域、Highリスク地域における事業所での⽔管理計画の策定

⽔ストレスレベル調査結果

当社グループでは、⽔資源の利⽤に関するリスクを把握し、より効果的な⽔リスクへの対応につなげるため、全⽣産拠点を対象に⽔ストレスレベルに関する調査を実施しています。世界資源研究所(WRI)が開発した⽔リスク評価ツール「Aqueduct」を⽤いて、129拠点の⽔ストレスを調査した結果は以下の通りです。

水リスクの類型:ベースラインの水ストレス
上段:水使用量(千m3)、下段:生産拠点数

高~中 中~低
日本 0 0 1,456 1,566 46
[0/21] [0/21] [9/21] [11/21] [1/21]
米国 1,018 2,667 1,949 748 1,470
[6/50] [14/50] [8/50] [8/50] [14/50]
欧州 3,770 0 5,707 0 15,104
[9/33] [0/33] [9/33] [0/33] [15/33]
アジア
オセアニア
875 113 361 612 1,497
[6/23] [1/23] [5/23] [6/23] [5/23]
サーモス 0 0 61 0 101
[0/2] [0/2] [1/2] [0/2] [1/2]
全体 5,663 2,780 9,534 2,926 18,218
[21/129] [15/129] [32/129] [25/129] [36/129]
  • 2025年3月期のデータ
  • 水リスク評価ツール「Aqueduct」を用いて水ストレス調査を実施
  • 集計範囲:年間の取水量20千m3以上でASU、HyCOまたはLCO2を設置している生産拠点およびサーモス
KPI

取⽔量原単位

2030年3⽉期:10%削減(2025年3⽉期⽐)

Zero Waste Program産業廃棄物の削減‧資源の有効利⽤

産業廃棄物の削減·資源の有効利⽤(3R : Reduce, Reuse, Recycle)

資源循環型ビジネスの構築をめざし、 2025年3⽉期⽐で、 2030年3⽉期に廃棄物原単位((廃棄物発⽣量:ton)∕(売上⾼))10%の削 減に向けて取り組みを推進します。

主な取り組み

  • ⽣産効率の向上による資源の有効利⽤
  • 分別廃棄、⾦属くずなどの有価売却徹底による廃棄物の削減
  • リサイクル推進による埋⽴廃棄物量の削減
KPI

廃棄物原単位

2030年3⽉期:10%削減(2025年3⽉期⽐)

Safety First Program保安・安全の徹底

保安で産業ガス業界のグローバルリーダーをめざす

安全は企業存⽴の基盤であり最優先の事項と位置づけ、事故ゼロをめざして休業災害度数率の⽬標を設定するとともに、労働災害率をはじ めとした各種指標を継続的にモニターし、事故‧労災を総合的に抑制する保安対策に取り組みます。

主な取り組み

  • 安全投資の促進
  • 設備およびプロセスの保守徹底による健全性確保
  • AIなどの先進技術の活⽤による保安⼒の向上
  • リスクアセスメントの徹底と是正(⼈間⼯学も考慮)
  • 安全教育の充実(危険感受性の向上など)

2025年3⽉期の休業災害度数率は2024年3⽉期と⽐較して1.85へ減少しています。
中⻑期的に⾒ても減少基調にあり、引き続き、労働災害の発⽣防⽌に注⼒していきます。

KPI

休業災害度数率*

2030年3⽉期:1.3以下

*労働時間100万時間当たりの休業災害の発⽣件数

Quality Reliability Program品質・信頼性の向上

品質・信頼性の向上をめざす

品質を重視する⽂化を浸透させ、社員のさらなる意識改⾰を進めるとともに、⾃動化技術の導⼊などにより品質・信頼性の向上をめざします。

信頼性向上のための取り組み

品質重視⽂化の浸透、社員のさらなる意識改⾰

  • 品質倫理・コンプライアンス教育の徹底
  • 品質監査の実施
  • 品質クレーム情報の共有、是正‧改善処置の⽔平展開

⾃動化技術の導⼊促進

  • 試験・検査・分析記録の⾃動化など(転記作業の排除)の推進

電⼦材料ガスの顧客満⾜度向上

  • 電⼦材料ガスの品質委員会(SSG-QC)活動による顧客満⾜度向上の取り組み
    〔参考〕サプライヤーの品質管理などの推進に向けて、RBA⾏動規範をベースとした評価を着実に実施します。

Talent Diversity Program多様な⼈財の確保‧育成

多様な⼈財の確保‧育成をめざす

ダイバーシティ&インクルージョンの促進を通じて、グローバル競争⼒の強化と企業⽂化の⾰新を図ります。⼥性活躍にはKPIを定めてグループ全体で推進スピードの向上を図りながら、重点的に取り組んでいます。また、異なるバックグラウンドを持つ社員がともに学び、成⻑し、視野を広げるための地域を超えた⼈財交流を推進します。

KPI達成のための主な取り組み

⽇本

  • ⼥性管理職・リーダー育成、意識改⾰(スポンサーシッププログラム、主事⼥性育成研修、アンコンシャス‧バイアス研修)
  • D&I浸透のための対話の機会(タウンホールミーティング、国際⼥性デーイベント開催)

⽶国

国際⼥性デーにて⼥性従業員の対談イベント初開催(2025年3⽉)

欧州

WING(Women’s Ikigai Nippon Gases)によるトークイベント初開催(国際⼥性デートークライブ配信、社内ネットワークイベント)(2024年度) ⼥性の⽀援を軸にしながら、すべての従業員のIkigai(⽣きがい)を⾒つけられる場を提供

アジア・オセアニア

⼥性活躍推進委員会を設⽴。KPIを含む76件のアクションプランを統合し 「SEAI⼥性活躍推進フォワードプラン」を制定(2024年度)

⼈財交流推進の取り組み

地域を超えたタスク別グローバルチームの設⽴(例:カーボンニュートラル、オペレーショナル‧エクセレンス、バルクガス製造など各事 業会社と双⽅向の駐在実現に向けたプログラムの推進)

KPI

⼥性管理職⽐率 2031年3⽉期:22%以上

⼥性従業員⽐率 2031年3⽉期:25%以上

Employee Engagement Program社員のWell-being‧エンゲージメントの向上

社員のWell-being*‧エンゲージメントの向上をめざす

社員が⼼⾝ともに充実‧安⼼して働ける環境整備などグループ全体でエンゲージメントの向上に取り組み、中⻑期的な企業価値向上を⽀え る重要な基盤である社員⼀⼈ひとりの能⼒発揮と組織の活性化を促します。活動効果の指標として、2030年3⽉期にサステナブルエンゲー ジメントスコア**83以上をめざします。

* 社員が⾝体的‧精神的‧社会的に健全で、企業のビジョンや理念に共感し、⾃らの能⼒を最⼤限に発揮できている状態をさします。
** 「 ①会社への愛着(Engaged)、②⽣産性と業績を⽀える職場環境(Enabled)、③職場における⾝体的‧⼈間関係的‧感情的な健康(Energized)」を総合的にとらえる指標であ り、このスコアが⾼い企業ほど労働⽣産性や業績が⾼く、財務指標との相関が確認されています。

KPI

サステナブルエンゲージメントスコア

2030年3⽉期:83以上

サステナブルエンゲージメントスコアを含む従業員エンゲージメントの経年の結果及びエンゲージメント向上に向けた取り組みはこちらよりご参照ください。

Compliance Enhancement Programコンプライアンス推進活動の強化

重⼤コンプライアンス違反ゼロを常にめざす

コンプライアンスのさらなる浸透と徹底を図るべく、事業会社ごとに地域‧事業の実情を踏まえたコンプライアンス推進活動を強化し、重⼤コンプライアンス違反ゼロを常にめざします。活動強化の指標としてコンプライアンスサーベイを活⽤し、2030年3⽉期にコンプライアンスサーベイスコア80以上をめざします。

達成のための具体策

グループ共通アクションプラン及び地域‧事業の実情を踏まえた、地域別アクションプランの取り組みを推進

KPI

コンプライアンスサーベイスコア

2030年3⽉期:80以上